不安症やうつ病、パニック症,PTSDなどの有病率は,女性が男性の約2倍高いといわれています。一般的に、男性はストレスに対して行動的で問題解決的な対処をとりやすく、女性は認知的な対処をとりやすいといわれます。言い換えると、女性は「自分を変えることで適応をしようとする」といわれています。その、適応しようとする努力が不安やうつを起こしやすいのではないかといわれています。
また、女性ホルモンなどの生物学的な要因や、脳の構造的な違い、女性の与えられた文化的・社会的要因など、様々な要因が考えられ、遺伝的な要因もあるのではないかといわれています。
私たちの遠い祖先が狩猟や採集で食糧を得ていた頃、狩りに出かけるのはもっぱら男性でした。女性の多くは、住居の近くで過ごしていたと推測されます。狩りには、様々な危険がともない、時には命を落とすこともあります。種族の維持を考えた場合、出産できる女性がより多く生き残ることが大切でした。そのため、女性はより安全な環境にいる必要があり、危機管理の上からも、不安を感じやすくできていたと解釈されています。
つまり、進化の過程で女性は子育てや集団内の調和を保つ役割を担ってきたため、危険や不安に敏感であることが生存に有利だった可能性があるということです。
様々なストレスに一人で対処するのが「不安」でしたら、カウンセリングルーム・ウィルにおいでください。

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№30 女性の「不安症」は男性の2倍⁉

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