埼玉県寄居町のカウンセリングルーム

心のコラム

№33 心の「くせ」が悩みの原因? 

心のコラム

№33 心の「くせ」が悩みの原因? 


 私たちの悩みのほとんどは対人関係の悩みである、といったのは、心理学者アルフレッド・アドラーです。人間関係の摩擦を避けようと、気を遣いすぎて疲れてしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、悩みの本質は、他者との関係そのものではなく、自分がどう受け止め、どう考えるかにあるのかもしれません。
  認知療法の創始者であるアーロン・ベックは、「出来事の受け止め方」に問題の根があると指摘しました。彼の弟子のデビット・バーンズは、悩みを生み出す思考のパターンを「認知の歪み」として、以下の10種類に分類しています。
1 白黒思考      物事を「成功か失敗」「正しいか間違い」と極端に分けて考える傾向
2 過度の一般化    一度の出来事を根拠に、未来や他人の反応を否定的に予測する
3 ネガティブ思考   物事の否定的な面ばかりをみてしまう
4 肯定的側面の否定  良い出来事や褒め言葉を素直に受け取らず、価値を認めない
5 結論の飛躍     他人の気持ちや未来の出来事を、根拠なく決めつける
6 拡大解釈・過小評価 ミスや不安を大げさに捉え、成功や長所を小さく扱う
7 感情的きめつけ   不安な感情をあたかも事実のことように扱う
8 すべき思考     「〜すべき」「〜ねばならない」と、自分や他人に厳しいルールを課す
9 レッテル貼り    自分や他人に否定的なレッテルを貼る
10 個人化       他人の感情や出来事を、自分の責任だと考えてしまう
 いかがでしょうか。思い当たる項目はありましたか?気づきは変化の第一歩です。もし「これ、私かも」と感じたなら、それがあなたの「心のくせ」かもしれません。この「くせ」は、過去の経験、育った環境、価値観など、さまざまな要因によって形づくられます。無意識のうちに繰り返される思考のパターンが、悩みを深めてしまうこともあるのです。
 心理カウンセリングルーム・ウィルでは、認知行動療法のアプローチを通じて、あなたの「心のくせ」を一緒に探し、見つめ直すお手伝いをしています。「なぜ、そう受け止めてしまうのか」その問いに向き合うことで、悩みの根っこに優しく光を当てることができます。



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