埼玉県寄居町のカウンセリングルーム

心のコラム

№91 性格は変えられるのか? ~いくつになっても人は変われます~

心のコラム

№91 性格は変えられるのか? ~いくつになっても人は変われます~


 多くの人は、性格は生まれつきだから変わらないと思っています。一方で、今の自分の性格を変えたいと思っている人も少なくありません。内向的な人はもっと社交的になりたい。不安を感じやすい人は精神的に安定したい。もっと几帳面になりたい等々。「現在の自分」と「理想の自分」とのギャップを感じ、できれば変わりたいと思っているのではないでしょうか。
 『性格は変えられるのか』(ワニブックス新書)の著者、小塩真司教授によれば、性格には遺伝的な影響がありますが、それだけで決まるわけではありません。育った環境や人生経験、日々の行動も性格の形成に関係しています。
 研究によると、20~40歳くらいの成人前期は、進学、就職、恋愛、結婚、子育てなど、社会的役割が大きく変わる時期です。この時期には、思春期に比べて、自信や自己統制、情緒的安定性などが平均的に高まる傾向があります。
 「大人になったから性格が変わった」というより、「大人として行動することを繰り返すうちに、大人らしい性格が形成されていく」と考えると分かりやすいと思います。つまり、変えようと「思った」から変わったのではなく、「行動した」ことによって変わったのです。
 性格は、環境に適応していく過程で変化します。例えば、社交的になりたいなら、①自分から挨拶する、②人に話しかける、③人の集まりに参加する、④自分の意見を伝える。こうした行動を少しずつ繰り返すことで、新しい習慣が生まれ、長い時間をかけて性格にも変化が生じる可能性があります。大切なのは、進学や就職、結婚などの経験を通して「行動をどのように変えてきたか」いうことです。
 では、60歳や80歳になっても性格は変わるのでしょうか。答えは「変わる可能性がある」です。高齢期には定年退職、配偶者との死別、孫の誕生、家族の介護など人生の転機があります。新しい役割や人間関係を通して、考え方や行動が変わり、性格も少しずつ変化することがあります。
 もちろん、無理に性格を変える必要はありません。しかし、社会的役割の変化に柔軟に対応し、これまでとは違う行動を一つ試してみるだけでも、これからの人生は豊かなものになるかもしれません。
 論語に「四十にして惑わず」とありますが「過ちを改めるに憚(はば)かることなかれ」とも言います。さて、あなたは?(笑)

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