埼玉県寄居町のカウンセリングルーム

心のコラム

№10 反抗期のなかった若者の増加

心のコラム

№10 反抗期のなかった若者の増加


 ある大学教授が、思春期に反抗期があったかどうか尋ねたところ、手を挙げた学生は、100人のうちわずか4~5人に過ぎなかったということです。
 明治安田生活福祉研究所の調査では、父親との関係が良好と思っている子どもは77.9%、母親との関係が良好と思っている子どもは90.9%で、親子の関係を良好と思っている子どもが大多数でした。
 親の側から見ても、子どもとの関係が良好と思っている父親87.1%、母親 92.9%で、大多数が良好だと思っているようです。親子で外出することについても、父親との外出に抵抗がない子どもは、男性63.8%、女性61.1%、母親との外出に抵抗がないのは男性71.8%、女性92.9%となっています。母親との外出に抵抗がない女性は男性よりも21.1%も高く、母と娘の親密さがうかがえます。親密度が高まっているのは、以前に比べ「褒めるて育てること」を重視する親が増えているからだと分析されています。
 反抗期というのは、社会的に自立するための訓練であるといわれていますが、反抗期がなくても、親と良好な関係が築けている場合や、子供自身が親の教育方針に納得している場合などは、自立心が育つ可能性があります。
 一方で、反抗期がない子供の成長後の影響については、いくつかの可能性が指摘されています。反抗期がないと、自己主張が不足する可能性があり、依存心が強くなる可能性もあります。また、自分の意志や考えを主張できない大人になる可能性もあります。これらの影響は、反抗期がない理由や子供の個々の状況によります。したがって、一概に「反抗期がないと将来問題がある」とは言えません。

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