子連れ再婚家庭は「ステップファミリー」とも呼ばれます。一口に再婚と言っても、父子家庭と初婚・再婚女性のケース、互いに連れ子がいるケース、さらに連れ子の年齢など、その形や事情は実にさまざまです。
新川てるえ氏の著書『日本の子連れ再婚家庭』には、当事者たちの喜びや葛藤がリアルに描かれており、家族の在り方について深く考えさせられました。その著書でも紹介されていましたが、アメリカでは、こうした家族を「モザイク家族(ブレンディッドファミリー)」と呼び、継母(ままはは)のことを「ステップマザー」ではなく、「ボーナスママ」と表現する人たちもいます。
「継母」という言葉には、童話『シンデレラ』や『白雪姫』の影響もあり、どこか冷たく意地悪なイメージがあります。そのため、多くのお母さんは「しっかりしなければ」と自分を追い詰め、血のつながらない子どもとの関係に悩んでしまうことも少なくありません。
一方、「ボーナスママ」という言葉には、どこか温かい響きがあります。ボーナスとは、本来あるものに加えて与えられる「思いがけない贈り物」というイメージがあります。本当のお母さんに加え、「もう一人、自分を愛してくれるお母さんがいる」という、前向きで温かな響きを感じます。
「本当のお母さんの代わりにならなくてもいい。この子の人生にとって、プラスアルファの存在になれたらいい。」そんなふうに考えられたら、お母さん自身も少し肩の荷を下ろせるのではないでしょうか。 アメリカでは、このほかにも家族の形に合わせて、「ボーナスペアレント」「ボーナスチャイルド」といった呼び方も使われています。「ステップ(段階・階段)」という言葉が、どこか「乗り越えるべき壁」を連想させるのに対し、「ボーナス」は「人生を少し豊かにしてくれる贈り物」を感じさせます。
言葉が変わるだけで、家族の心理的な距離が少し縮まることもあるのです。なかなか素敵な呼び方だと思いませんか。新しい家族の形に戸惑い、一人で悩みを抱えている方も少なくありません。そんな時は、一人で頑張りすぎず、どうぞお気軽に当カウンセリングルームへお話しにいらしてください。

心のコラム
№76 ボーナスママと継母 ~子連れ再婚家庭~

心のコラム