子育てはどんな親にとっても悩ましいものです。生まれつきの性格や気質、成育環境もそれぞれ異なりますから、これが正解というものはありません。それでも、素直で明るく、人の痛みのわかる、思いやりのある子に育ってほしいというのは、ほとんどの親が持つ願いではないでしょうか。
厳しく育てると、ルールや規則をきちんと守り、責任感の強い子に育つといわれていますが、叱られることで自信が持てず、自己肯定感の低い、人の顔色ばかり気にする引っ込み思案な子になるともいわれます。
ほめられて育った子どもは、自分に自信を持ち、自己肯定感が高まり、人に対しても優しく接することができるようになるといわれています。今は、家庭でも学校でも、ほめて育てることが主流となっていますが、ほめられて育った子が陥りやすいこととして、次のような特徴があげられています。
①探求心にかけ、新しい経験に飛び込む勇気に乏しい。 ➁自分の力がどの程度かを知られまいとする。 ➂他人からの否定的意見を回避する。 ④失敗や間違いを恐れる。 ⑤失敗や間違いをした場合、発覚を避けようとして噓をつく。
どちらの育て方が良いかは、一概には言えません。それぞれの子どもや家庭の状況によって異なります。重要なのは、バランスを取ることです。いずれにしろ、子どもの性格や反応を観察しながら、柔軟に対応することが重要です。何よりも、親もまた子育ての中で成長していくことが大切です。
心のコラム
№15 ほめて育てるか、厳しく育てるか?
心のコラム