埼玉県寄居町のカウンセリングルーム

心のコラム

№73 不登校生徒のお母さん ~頑張りすぎていませんか~

心のコラム

№73 不登校生徒のお母さん ~頑張りすぎていませんか~


 文科省の令和6年度調査によると、小・中学校の不登校児童生徒数は約35万人に達し、12年連続で過去最多を更新しました。とくに、自我を確立する重要な時期の中学校では、平均してクラスに2人は不登校の生徒がいるということです。
 不登校の主たる要因は「無気力・不安」が最も多く、特に小中学校では半数以上。他には、①いじめを除く友人関係の悩み、➁生活リズムの乱れや非行、➂家庭環境の影響などが挙げられています。
 子どもが不登校になって一番心を痛めているのは、恐らくお母さんかと思います。ネットで原因を検索し尽くし、「私の育て方が悪かったのか」とご自身を責めてしまう。先の見えない道の険しさに、夜も眠れぬほどの不安を抱えているお母さんに、何人もお会いしてきました。傷ついた我が子の心や過敏さに寄り添おうとすればするほど、お母さん自身の心と体のエネルギーも、実は枯れ果ててしまいがちなのです。
 最新の神経生理学(ポリヴェーガル理論)が示す通り、人は「安全・安心」を感じて初めてエネルギーが回復します。子どもにとっての最大の安全基地は、家庭であり、お母さんです。
 しかし、お母さんが不安でいっぱいの顔をしていたり、疲れ果てていたりすると、子どもはそれを敏感に察知します。「自分のせいで大好きな母親を苦しめている」という新たな罪悪感を抱き、さらに部屋に閉じこもってしまうという悪循環が生まれかねません。
 子どもが新しい一歩を踏み出すために、本当に必要なもの。それは、お母さんが無理に「正しいと思える対応」をすることではなく、お母さん自身が心のゆとりを取り戻し、笑顔でいることです。しかし、当事者のお母さんにとって、決して簡単なことではありません。だからこそ、カウンセリングルームを頼ってほしいのです。
 カウンセリングは、お母さんが「弱音」を吐き、心に溜まった重荷を解き放す場所です。家族にも学校にも言えない本音や、将来への不安をそのまま出せる安全な場所が、ここにあります。お母さんが一人で抱え込むのをやめ、ほっと一息できたとき、家庭に本当の安心感が戻り、子どもの旅立ちの土台が作られていくのです。
 お母さん自身が倒れてしまう前に、どうか気軽にカウンセリングルームにおいでください。

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